| |
編集工学研究所が手がけたプロジェクトの詳細を順次公開。
|
|
|
『情報の歴史』
〜象形文字から人工知能まで
|
時代を結び、情報をつなぎ歴史を編集する前代未聞の東西同時年表。
企画監修:松岡正剛
構成編集:編集工学研究所
造本設計:戸田ツトム
出版年:1990/1996(増補版)
出版社:NTT出版
ISBN:4-87188-443-0
¥5,340(税別) |
|
|
| Project001 |
《『情報の歴史』 誕生秘話》
|
■旅する年表へのつのる想い |
 |
青年時代の松岡正剛が考えていたのは、「旅する年表をつくりたい」ということだった。歴史上のできごとを膨大にかかえる年表をたどることは、時空情報の上を渉猟する旅でもある。歴史の海を時の船で漕ぎわたり、時の飛行機で歴史の砂漠を旋回する。旅する場所もさまざま、出会う人々もさまざま。のちに年表について語っているように([千夜千冊])、見方さえ転換すればそこが歴史テーマパークに早変わりする、そんな歴史フィールドをつくりたかったという。 |
|
■大学ノートからのスタート |
 |
その想いはやがて実現への道をたどることになった。有志も加わって、巨大情報年表作成のプロジェクトが始動したのである。当初のプロジェクトメンバーは7名。松岡がそれまで大学ノート6冊に書きためていた年表をもとに、この7名がそれを分担して不足分をプロット、週末にそれをメンバーが持ちよって朝までその組みかえをおこなう、という作業の繰り返しが1年間続いた。人類発生から現在に至る歴史上の情報は50万件を数えた。さらに2年かけてこれを現在の形に圧縮、総項目数52,695件という『情報の歴史』が書店に並んだのは1990年のことだった。 |
|
■斬新なスタイル |
 |
『情報の歴史』へのこだわりについて、松岡はあとがきでこう述べている。「世界の現象も日本の現象もとにかく一緒に書きこんだ。世界史と日本史を分けることだけはしたくなか
った」。それが世界と日本の歴史を同時に扱う体裁を生みだした。「そこに互いに響きあう 情報のシナジェティクスを感じさせる」。それが独特の年代切り分けを生みだした。「メッセージが聞こえてくる年表をめざした」。それが年表には異例の「見出し」を生みだした。世界中にどこにもなかった斬新な年表は、こうして実を結んだ。 |
|
■年表が生んだ研究所 |
 |
『情報の歴史』が生みだしたのはそれだけではなかった。この年表の制作作業に参集した 有志7名が母体となり、1987年に編集工学研究所が誕生。以後、情報文化史研究のサロンとして情報発信をしつづけ、現在にいたっている。また、千葉大での松岡の講義をまとめた『情報の歴史を読む』の刊行、『情報の歴史』のデータをパソコンの3D画面上でならべて見られる「CRONOS(クロノス)」システムの開発などもおこなわれ、編集工学研究所をささえる軸の一つになっている。 |
|
「CRONOS」マトリックスビュー |
|